ISC2について
情報セキュリティの専門家育成への貢献を
昨今、世界各国の様々な研究や調査において、世界規模で情報セキュリティのプロフェッショナルレベルの人材不足が叫ばれています。と同時にプロフェッショナルへの市場ニーズはますます増加していく事も明らかになっています。日本でも内閣官房や各省庁の政策や報告において、官民問わずの人材不足と育成が急務であるとの指摘がなされています。情報セキュリティ対策というと、どうしてもツール実装によるリスク軽減やISMSを始めとするフレームワークやコンプライアンスへの遵守などに目が行きがちですが、全ての対策について最終的に責任を持ち、判断を下すのは"人"である事は間違いありません。この点においても優秀な人材を継続的に輩出していくのは必須なのではないでしょうか。
私どもISC2では、1989年の設立当初より一環して情報セキュリティのプロフェッショナルとは何か、その要件とは、評価をどうすべきかなど"プロフェッショナル"をキーワードに議論を重ねてまいりました。私たちの結論は、プロフェッショナルを認定する資格制度の創設でした。現在では情報セキュリティの専門家資格としてはスタンダードとなっているCISSPを始めとしたキャリアパスや専門領域に合わせた資格をグローバルで開発、提供させていただいております。私たちが日本での"プロフェッショナル"不足を耳にして、その解決策のひとつになればと、CISSPをローカライズし、提供を始めたのが2004年でした。それ以降、CISSPの持つ国際レベルでの評価、情報セキュリティを包括的・体系的に理解する事が要求される内容への評価などにおいて、高評価をいただく事で順調にCISSP資格保持者も増加して参りました。
今後ますます日本においてもプロフェッショナルのニーズが高まり、客観的にプロフェッショナルを判断する事の必要性も増えていくと考えられている中で、これからも世界12万人以上の会員(2016年8月現在)に支えられる安定した運営基盤、ISO17024取得によって得られた確固とした制度開発・運営手法を最大限に活用し、また日本における情報セキュリティプロフェッショナルのコミュニティ醸成にも貢献を図る事も目標の一つとして掲げて、少しでも日本の情報セキュリティにおける安全・安心確保に貢献してまいる所存でございます。